ゴボウの栄養素を摂取する

冬の野菜として欠かせないゴボウ。
でも、水にさらさないとすぐに真っ黒になってせっかく作った料理もだいなしに・・・

そこで酢水につけてアク抜きをするのが常識になっています。

色もよくなり、独特の臭みやえぐみも抜けておいしく食べられるのですが、栄養面から見ると、このアク抜き作業で失われる栄養素もあるのです。

カリウムなど水溶性の物質が流れ出てしまいます。

そもそも色が黒くなる原因の物質はポリフェノールで、健康によいとされる物質なのです。

ゴボウの下処理は不要?

ゴボウを処理する場合の下処理はしない方がいいという意見は、このような理由によるところが大きいのです。

では、本当に水にさらさないのがいいことなのでしょうか。

「せっかくのポリフェノールを逃してしまうので、水にさらさない方が良い」という意見は正しくはありません。

ゴボウに含まれるポリフェノールの一種は、酸素と結合してタンニン鉄となり、不溶性の安定した物質になります。

そうなると、身体の中での吸収はそれほどでもないということになります。問題は他の栄養素が流出するということですが、これも短時間ならそれほど気にしなくてもいいでしょう。

ゴボウは皮を剥いたら酢水にさっとつける程度のアク抜きをすれば、おいしくて栄養も損なわれないですみます。

重要な食物繊維

ゴボウで注目される食物繊維、なかでも「イヌリン」は皮の付近に多いとされます。ゴボウは皮の部分が硬いので、どうしても厚く剥きがちです。

新ゴボウが出回る時期には皮も意外と柔らかいので、包丁で皮をそぐようにしてやるだけで十分おいしく食べられます。

少し遅い時期でもそれほど厚く剥く必要がなく、できるだけ皮の部分近くを残すようにしましょう。

ゴボウのささがきは、薄く削るような切り方なので、皮の硬い感触もそれほど気にならないはずです。

またリグニンという食物繊維の仲間も空気に触れるとたくさん吸収できるようになるので、ささがきのような、断面積の大きな切り方はお勧めです。

ゴボウは食物繊維の多い食べ物です。腸の働きを活発にしてくれますし、老廃物を排出する働きを高めてくれます。

良質なタンパク質とビタミンB1を多く含む豚肉、ダイエットに効果のあるこんにゃくなどとともにゴボウの入った豚汁はまさに健康の固まりのような食べ物です。

寒い冬には身体を温めるのにも役立つので、忙しいときの献立に入れてみてはどうでしょう。

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